ぐるます

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数学と暗記

数学が暗記教科かどうかは人によってかなり考え方が違います。

実際、「公式を暗記する」 という言い回しはよく使われますよね。

 

数学は暗記教科なのでしょうか?

この話題はよく議論されますし、私もよく考えている話題です。

 

私は先日、数学ガールの秘密ノートの連載の最新話 「 第245回 暗記と理解(前編) 」 というお話を読みました。

このお話が、自分にとって、そしておそらく、数学を教える立場の人、教えてもらう立場の人、数学を勉強している人、いずれの人たちにとっても、深く考えさせられる内容だったので、私自身の考えを書いてみようかなぁと思います。

 

(後日追記。数学ガールの秘密ノートの連載は、最新話が1週間のみ無料で読めるそうなので、上記のリンクのページは途中までしか読めないと思います。

この話は現在書籍化され、「数学ガールの秘密ノート  学ぶための対話」 というタイトルで出版されています。もし機会があれば、是非手にとってほしいなと思います。)

 

数学と暗記に関して、人によって考え方が違うと書きましたが、例えば

「数学って暗記量が1番少ない科目だよね」 という人もいれば、

「数学なんて公式の丸暗記じゃん」 

「数学は暗記じゃないかもしれないけど、こういう問題がきたらこう答える、みたいなパターンを暗記しないといけないから受験数学は暗記」

など、数学を 「パターン暗記」 として捉えている人も少なくないんじゃないかなと思います。

 

私は昔から算数・数学が好きなのですが、中学生の頃はよく、数学は暗記量ほとんどないから好き!と言ってました。

個人的には、暗記教科=社会 というイメージが強く、数学は最小限覚えておかなくてはいけない公式はあるけど、そんなの問題解いてるうちに自然と身につくから暗記ってほどでもないし、それさえ 「理解して」 いたらテストの点は取れる。覚えていなければまったく点の取れない社会などとは対極に位置する教科だ、と捉えていました。

じゃあ小学生の頃はというと、小学校では定期テストってものもないし、そもそも暗記だとか暗記じゃないとか気にもしてなかったですね。純粋に算数のおもしろさに惹かれてた感じです。中学のときももちろん、数学の概念自体が好きでした。図書館に通って数学書を読み漁り始めたのもこの頃ですし。

 

ただ、これは私自身が偶然そうだっただけであって、周りの友達のほとんどはそうではありませんでした。

中学校に上がってしまうと、やっぱりどうしても、定期テストや受験勉強というものがつきまとってきます。私が思うに、勉強大好き!ずっと勉強だけしてたい!なんていう生徒は世の中にほんのひと握りしか存在しませんから、多くの生徒たちは、テスト勉強しないと…受験勉強しないと…勉強勉強…数学って難しいなぁ…もう嫌だ!!となってしまうんですよね、悲しいことですが。

そう考えると、小学校から中学校にかけて算数・数学嫌いが激増するのは、算数から数学への移行がうまくいかないからという理由の他に、定期テストや受験という行事の出現という理由もあるかもしれませんね。

 

趣味としての数学と比べると、学校で学ぶ数学 (受験数学などはこの代表的な例ですね) は、教える側の認識によっては暗記を強いられることが少なからずあると思います。しかし大事なのは、数学における暗記というのは、ただの暗記ではなくてきちんと 「理解」 した上での暗記だということです。そうなってくるとこれは暗記と呼べるのか微妙なところです。「理解」 と 「暗記」 の線引きが難しいからです。

私はできるだけ数学を暗記だと捉えてほしくないと思っていて、まず理解し、すぐに使えるように少し練習すれば自然に覚えている、という考え方を大事にしています。

例えば、多くの人は、3+4が7だと覚えていても、43+84が127だなんて覚えていないと思います。それでも127という答えが出せるのは、43と84の一の位同士を足したものと、十の位同士を足して10倍したものを足し合わせるという操作を 「理解」 しているからです。

今 「3+4が7だと覚えていても」 と書きましたが、これは暗記だと思いますか?

「暗記」 と言うよりも 「練習して身につけたもの」 と言うほうが近いのではないでしょうか。

 

この例は単純すぎると思うかもしれませんが、数学の大半の概念は、理解さえできればあとは数をこなすだけで習得できるはずなのです。数をこなすにはものすごい時間がかかりますし、問題パターンなんて基本的なものでも膨大な数になるので、簡単なことではありませんが、「理解」 を最優先にしてほしいのです。

「理解」 を怠ったまま数をこなすとどうなるか?私も経験がありますが、それは短期記憶となり、すぐに消えてしまいます。せっかく時間をかけて演習をするのに、すぐに忘れてしまってはもったいないですよね。

もちろん、じゃあ理解していればずっと忘れないのかと言われるとそうではありません。でも、とっかかりがあれば、忘れたことを自力で導き出せるのが数学の良いところです。そしてそれは、深い理解があってこそできるものなのです。

 

長々と書いてしまいましたが、私が伝えたかったことは、数学に向き合うときにはまず 「理解」 を大切にしてほしいということです。これは、学校で学ぶ数学にも、趣味としての数学にも (あくまでもこれは私の勝手な分類ですが…) 言えることです。

特に、ちょっと時間があくだけで過去に解けた問題が解けなくなってしまうという人、数学に時間を割いているのに成績が伸び悩んでいる人、などには一度この意識を強くもって数学の勉強に望んでほしいなと思います。

 

暗記に頼る数学は効率が良くないです。効率よく学び、幅広い数学の知識を!

 

 

 

 

はじめまして

世の中には、数学が得意な人と苦手な人がいます。

それから、数学が好きな人と嫌いな人がいます。

 

数学が苦手な人は、数学が嫌いな傾向にあります。

数学は本来、できるとかできないとか関係なくて、みんなが楽しむことができる、とてもおもしろい学問です。だから、これってすごくもったいないと思うんです。

 

好きだったら得意じゃないといけないなんて、誰が決めたんでしょう?

 

数学が得意になることは簡単なことじゃない。膨大な時間、強い精神、それからある程度の才能が必要かもしれません。

でも、誰でも、数学を好きになることはできます。

「私は数学はできないけど、数学ってとってもおもしろくて楽しい!」

こんなふうに思ってくれる人が1人でも増えてほしい、というのが私の願いです。

 

私は上手な文章も書けませんし、数学の概念を人に上手に伝えることもできません。

でも、数学のおもしろさを人に教えることが大好きです。

一瞬でもいいから数学のおもしろさを実感してもらえるような活動ができないかなぁという気持ちでブログを立ち上げてみた次第です。と言っても、人を惹きつける文章を書く技量も持ち合わせていないので、ひたすらに自分の考えていることをダラダラと書くだけになってしまいそうだな、とも思っていますが、まあそういう記事は適当に読み流してもらって大丈夫です(笑)

 

拙い文章ですが、読んで頂いた皆さんの中に何か価値のあるものを残せるようなブログになるよう努力していきますので、どうぞよろしくお願い致します(^^)